グッドルーム 小倉弘之社長に聞く 遊休不動産の再生に注力
工事・募集・運営を一気通貫
「どこにもないふつう」を掲げるgooddaysホールディングスの子会社で、リノベーション賃貸ブランド「TOMOS(トモス)」を展開するグッドルーム。一気通貫の提案力で遊休不動産の再生に注力する同社の小倉弘之社長(写真)に、自社の強みなどについて聞いた。(聞き手・佐々木淳)
——収益の柱は。
グループが行うITビジネス、暮らしビジネスのうち後者を担う。工事(リノベーション)・募集(メディア)・運営(コリビング)を一気通貫で対応できることが強みだ。様々なソリューションで遊休不動産をバリューアップし、お手頃な価格で市場に戻す。 これまでの施工実績は7000件以上。前期は約1000件を手掛けた。グループ全体の売上高約65億円のうち半分がグッドルームだ。売上高の構成は工事6割・募集1割・運営3割で近年、募集・運営の割合が増えている。工事完了前の入居申し込み率は65%と高く、賃料アップ率は平均17%だ。施工プランがパッケージ化されているため、スピーディーかつ低コストで提案と施工ができる。募集では自社のウェブメディア「グッドルーム」が強みとなる。物件の強みも弱みもユーザー目線で正直に発信してきたことで集客につなげ、23年8月現在、アプリダウンロード数は200万、月間サイト訪問者数は150万。SNSフォロワー数は45万人だ。
——ビジネス環境の変化について。
コロナ前は、インバウンド需要の高まりからホテルとマンションで用地の奪い合いがあった。既存物件についても建替えが有力とされていたが、昨今の建設費の高騰を受け、経済合理性の観点からもリノベーションが有効な手法として見直されてきた。SDGsへの対応といった社会的要請も事業者の行動変容を後押ししているようだ。
——遊休不動産の活用は。
取引先のうち個人オーナーとファンド及びディベロッパーの割合は半々だ。オーナーからは、築30年以上でテナントが抜け、競争力が下がった物件への問い合わせが多い。当社ではこの不動産を買い取り、借り上げ、更にリーシングを手伝うなど、多様なパターンで魅力付けができる。代々の土地を手放したくない場合や一棟まるごとのバリューアップを希望される場合もある。現在ある物件の状態を生かした課題解決策を提案できるのが強みだ。
——今後の事業戦略は。
今期(24年3月期)は事業修正を図りながら、人材等の先行投資を行い、事業拡大の基礎づくりを進めている。来年の新卒採用は20人以上、当社構成比の15%程度となる見込み。「どこにもないふつう」を社是とするため、中途採用では業界未経験者が中心だ。
良品計画と協業する遊休不動産の利活用については旧社員寮を一棟リノベーションした「TOMOS保土ケ谷」が第1弾。5年で30棟を目標としており、運営のストックを増やしていくことが重要だ。入居者との接点を生かしつつ、活用される不動産をつくる。管理会社やディベロッパー、オーナーの課題解決に貢献していきたい。
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本件に関するお問い合わせ先
グッドルーム株式会社 広報担当 岩田
E-mail: / TEL:070-3985-8186
グッドルーム株式会社は、「どこにもない、ふつうを作り続ける」という企業理念のもと、賃貸マンションや遊休不動産のリノベーションから、お部屋探しプラットフォーム「goodroom」の開発、サウナやシェアオフィス、マンスリーマンションの運営事業に取り組み、これまでの職住環境にはなかった「ふつう」の再定義に取り組んでいます。
goodroom公式サイト:https://www.goodrooms.jp/